お寺とは

寺院とお墓

 世間一般の方の中には「お寺=お墓」あるいは、「お寺=葬儀法要」と考えている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
皆さまは、お寺とお墓を同次元で考えておられます。

 一、寺院は、今を生きている私たちの「仏道修行の道場」です。
 二、お墓とは、この世に姿なく御仏のそばに帰られた「ご先祖様の祭祀の庭」です。

 お寺には、本堂にご本尊が奉安安置されています。
私たちの導師としてお上人(ご住職)が住まわれ、日々私たちの代わりにご本尊・蓮祖・隆師(ご本尊をはじめ歴代の上人)に対し、ご給仕してくださっております。
 ご住職は、朝夕、ご宝前にて法味言上(お経を読む)され、その功徳を私たちのご先祖様への追善廻向は無論、檀家の人々の仏道修行成就を願い、罪障消滅、各家の家運隆昌、諸願成就等を日々祈願してくださっております。

お墓と霊園との違い

 世間では、お寺のお墓より霊園の方が安いなどと金額だけで換算されているようですが、はたして本当でしょうか。
 霊園には、先祖祭祀のお墓はありますが、なにより仏道修行の根本道場であるご本堂がありません。まして日々祈願してくださるご住職もおられません。お寺のある私たち檀家というのは、たいへん恵まれていると思います。
 人の一生は長くも短くも感じ、心は軽くも重くもなります。日蓮大聖人、日隆聖人、日義上人から歴代の上人、そして当代のご住職へと受け継がれている法灯(仏の教え)のもとでのお題目修行によって、私たちは心豊かに暮らしていけるのです。お寺に行ってご住職を導師として学び、仏道修行する者は大いなる功徳を得ることができ、そしてその功徳なるものが「幸福」というものへと変化してまいります。

お寺へのお参り

第一 日々の心がけと努力

 お寺に行く、つまりお墓参りの目的だけでなく、ご本堂という「幸福の根本道場」を大切にし、ご本堂で唱題行(声を出してお題目をとなえること)をさせていただきましょう。その際は、ご住職に必ずご挨拶をし、許可をいただきましょう。(法要などで使用されているときは無理を言わないでください。)
 もちろんお墓参りは大切です。易学では、お墓をきれいにしている家は家運が上がる、小金に困らず、と言われております。家族にお墓参りに行くとは言わず「お墓掃除に行くよ」と言うのもよいと思います。

第二 報恩感謝

 報恩感謝とは、私たちを守ってくださる仏さまやご先祖の恩恵に感謝し、仏恩を返すことです。私たちにとりまして、これが一番難しいことと思います。
 御祖師(日蓮大聖人)は、法華経は「行ずるものである」と言われております。行動あっての報恩であり、感謝です。お釈迦様も、私たちが生活していくうえで自分のまわりの人々に利益し(ためになること)、救済に努めることが大切であると教えられており、その目安となる実践徳目として「六波羅蜜」をあらわされております。「六波羅蜜」は、仏道修行の基本で、六つの基本的な修行項目からなり、すべてのものごとに対して報恩感謝する修行をいいます。
 その中のひとつが、「布施行」です。皆さまがお寺に出される「お布施」の由来はここからきているのです。
布施行には三種あります。

 一、財施……金銭・物品等生活必需品を施すこと
 一、法施……仏の教えを正しく説き伝えること
 一、無畏施……人々の幸福のため自分の労力を惜しみなく提供すること

 古今東西とわず、日本の寺社だけでなくキリスト教会やイスラム今日のモスク等も含めて、すべての寺院・神社は古来より、一般民衆の仏神への感謝畏敬の念から出る「布施行」によって成り立ってきたといっても過言ではありません。報恩感謝の念を持ち、一心に仏道修行をしてこられた方はそれだけご利益(心の自由と功徳)をいただけているということです。皆さまがご住職の説法をお聞きになり、ご家族にお話になることは法施です。お墓参りや唱題行の折りに、感謝の心をのせたお布施は、真にありがたい財施なのです。
 今一度、三種ある布施行についてお考えくださり、報恩感謝の行いをしてまいりましょう。

お寺は葬儀だけ?

 お寺さんといえばすぐに葬儀、白黒、不祝儀を思い浮かべ、神社はといえば紅白、祝儀を連想されるかもしれません。でも神社と同様にお寺でも、各家の祝事や感謝・報恩としてのご本尊への「お供」、祈願の時などには紅白を用います。お寺でも様々な御祈願を行っていただけます。先の例のほか、遠慮なくご相談ください。

仏道修行~幸せになるために

 仏道修行とは、ひと言でいえば、自己の仏様(この世に誕生するときに仏様よりいただいた根本の心)を育てることです。修行といっても日々の生活の中でできることですので、難しく考えるのはやめましょう。
 次の五か条のうち、できることからすぐに実行してください。たとえ不運な時、財がなくともご本尊様にお参りしていただくことができます。ご遠慮なくお寺にいらしてください。

 一、日々必ず、恥ずかしがらずに大きな声で最低三回、お題目を唱えてください。
 一、ご先祖様の墓拠は人まかせにせず、家族で感謝の念を持って、お掃除し、きれいにしておきます。
 一、お寺の行事は他人事ではありません。檀教徒のため、ご住職が催してくださいます。
   早めに予定をお立てになり、気軽に参加してください。
 一、ご本尊様、ご先祖様の存在を忘れてはいけません。
 一、人には運・不運、財の有る無しは当然あるもの。苦しいときは一生懸命に働く姿や心を布施行とするのです。
 一、無財の「七施」を行います。これは日々心がけることで簡単にできます。

 無財の七施とは、次のようなことです。

 ①捨身施 健康な身体を作り、常に他人様に役立つ奉仕をさせていただくこと。
 ②心慮施 他人様の精神的苦しみ、悲しみ、喜び、すべてを我がものとし、ともに解決を考え、ともに喜びましょう。
 ③和顔施 常に和やかな笑顔を忘れないこと。
 ④慈眼施 優しいまなざしで接してください。
 ⑤愛語施 おだやかなやさしい言葉を使ってください。
 ⑥房舎施 人々が集い、精神的に癒されるよう、豊かな心で接してください。
 ⑦床坐施 お年寄りや病弱な方に楽な席を譲ります。

お寺への諸事お願い 手順と準備

 一、葬儀・法事・祈願すべて施主(法事を行う主人)が決まりましたらすぐ、ご住職にご連絡をして日時を定め、指示をお受けください。特に葬儀については、遠近問わず、必ずご連絡してください。遠方の場合でも法華宗檀信徒ですから、必ず同宗旨のお上人をご紹介くださいます。また、葬儀社・葬祭場等の業者もご紹介くださいます。
 一、出席者の人数を必ずお知らせください。ご本堂の準備・お茶席等の準備があります。
 一、卒塔婆供養をご希望される方の氏名を、必ず、手紙・電話・ファクシミリ等でお知らせください。氏名にはふりがなをふってください。
 一、当日、施主は早めに伺い、お導師をしてくださるご住職と打ち合わせをし、最終確認をしてください。そして感謝の心を持って布施行されてください。
 一、ご住職の奥様がお客様接待のご用意をしてくださいますが、施主においても十分な茶菓子の用意をされるとよいでしょう。奥様にお礼を申し上げるのは当然ですが、軽く片付けられることもお願いします。
 一、当日施主の用意・持参するもの<

◆年忌法要・不祝儀の場合

ご本尊様へ

ご住職または奥様にお渡しし、お供えしていただきます。
 〇お花・お酒(黒白ののしで、「お供え」または「志」と書く)
 〇焼菓子(お万頭等の和菓子)・水菓子(果物)等をお供えされるとよいでしょう。
またお願いされればお寺でもご準備くださいます。

ご先祖様へ

 〇お花(持参)
 〇樒「しきび」(お寺にてお分けいただきます)
 〇線香(お寺にてお分けいただきます)
 その他、各自お気づきになられるもの。お墓に食べ物などをお供えしたままの場合は、お参りの後、お持ち帰りください。
◆祈願の場合
お供えなどは紅白ののしにてお渡しください。お布施は無のし、または紅白ののしに「祈願志」としてください。

お参りの仕方

一般的なお墓参りの仕方

①山門に入る前に一礼し、心をお静めください。
②正面のご本堂前に行き、両手を合わせ、一礼し、ご本尊に対し最低三回のお題目を唱え、感謝の言葉と本日の参拝の旨を申し上げます。
③庫理(ご住職のいる処)に行きごあいさつ。そして樒・線香をお分けいただき、できれば布施行をさせていただきます。
④お墓参りでは、まずお墓をきれいに清掃します。お水をたっぷりと供養してお参りをしてください。 お水のかけ方は、本来はいちばん上からではなく、中段からお水をおかけするのが正式です。
⑤山門退出時は、清らかなる心にて暮らされることを誓い、一礼してください。

施餓鬼会・御会式のとき

 永隆寺にて行われます二大法要時、お会式・施餓鬼会には、各檀家に日時等を封書にてお知らせしております。その節には、浄財袋と米袋が同封されております。

浄財袋・米袋

 浄財袋は宗門に納め、布教活動に使われます。永隆寺護持丹精のために使われるものではありません。米袋には昔は米を入れていただき、ご本尊様・仏様等のお供米とさせていただいておりましたが、近年は金銭にてお願いしております。

お布施

 そのほか、お布施を頂戴いたしたく思います。このお布施は、永隆寺護持丹精のため大切に使わせていただきます。袋はお送りしておりません。白封筒に「御布施」と書き、下に名前をお書きください。
 金額につきましては、平均的数字をお出しする目安がないほど多様でございます。お布施につきましては、永隆寺護持のため使われます。役員一同、檀家の皆さまにできる限りのご協力をお願い申し上げます。
なお新盆の檀家には提灯のお焚き上げ等もございますので、ご住職へ直接お問い合わせください。

塔婆供養

 二大法要時にも、塔婆供養を受け付けております。当日は大変混雑いたしますので、当日受付の場合は、先祖代々の塔婆のみとさせていただきます。。
 封筒に、「〇〇家先祖・施主名(供養する人の名)」を書き、本数分の代金(一本三千円)を入れてお出しください。なお、戒名の塔婆をご希望の方は、前日までに手紙・電話・FAX等にてお申し出ください。